お話上手な人っていますよね。私の周りにも、いろんな人とスムーズに会話ができている人がいてすごいなと思います。私も話し上手になりたいと思いながら、お話上手な人の話し方を真似てみたりしています(笑)
学校の授業や行事での発表、就職活動の面接、仕事でのプレゼンテーション。
子どもができると、初対面の親との交流も必然。
人生で、人前で話す機会はあちらこちらにありますね。
でも、話すことに苦手意識をもっている人は多いのではないでしょうか。
「場数を踏んで慣れていくしかない!」と腹をくくるのもいいですが、そこまでする必要はありません。
話し方にもコツがあり、コツさえ分かれば上手に喋れるようになるのです。
本記事では、お話上手になるためのコツについてまとめてみました。
*飾らず話す自分の言葉で
*腹で語り本音で響かせる
*書いて磨く言葉の武器を
*聞いて引き出し心をひらく
*情景を描き未来を魅せる
まずは自分らしく話す
画像出典:Pinterest
自然体で話す
話上手な人は、等身大の自分で話すことが上手です。
自分に嘘をつくことも、演じることもありません。
テンションをあげて感情的に話せば話すことは、聞き手の心を置いてけぼりにしてしまうだけです。
張り切らず、常に並みの心をもって、自分らしく話しましょう。
「なぜ話すのか」を腹落ちさせる
綺麗に流暢に話すことばかりを考えるのではなく、「なぜ話すのか」を考えます。
なぜなら、言葉を発するときには発する理由があるからです。
大事なのは「何のため」にいて、「なぜ話す」のか。
自分が話す理由を腹落ちさせましょう。
発声と発想を一致させる
話す理由を腹落ちさせたら次は、発声(声にだすこと)と、発想(伝えたい思い)が一致させます。
発声と発想が一致することで心に響くからです。
実体験に基づいて言葉として発生に結びつくため、「ありがとう」という言葉一つとっても、その人が体験した内容によって言葉の重みが変わってきますね。
話す言葉に実感がともなうことで、人を惹きつける感動につながります。
人は、その人の人柄や人間味に引き込まれるから、無理にテンションをあげて話す必要はありません。
言葉のポジションを意識する
論理的でも響かないわけ
論理的に話しているけど、いまいちな反応をされる。
自分ではうまく話してるつもりだけど、成果にいまいち表れない。
その原因は、言葉をなんとなくで扱ってしまっているから。
そんな時は、言葉のポジションを意識してみましょう。
ただ唱えているだけじゃないか、うわべじゃないか、そういうことを考えながら話を聞くと、見える世界や話の聞こえ方が変わります。
言葉の意識には、頭のポジション、胸のポジション、腹のポジションがあります。
画像出典:Pinterest
頭のポジションは暗記や台本通り
頭のポジションで話してる時は、暗記したもの、用意したメモを読んでいるとき。
つまり、何も考えずにただ声にだしている状態。
感動も何も伝わらないですね。
胸のポジションは焦りや無理が伝わる
胸に手をあてたくなる様に話すことは胸のポジション。
これは、過度に緊張して落ち着かない、焦っていて必死に伝えようとしている状態。
このポジションで気をつけたいのは、自分は頑張って話し切ったと思っていても、聞き手には何も伝わってないこと。
嘘っぽいという情報しか入ってきてないという乖離があります。
腹のポジションは覚悟や本音が伝わる
腹のポジションの言葉が、一番人を惹きつけます。
なぜならやると決めたことに対して、覚悟が決まっているから。
又は、何かを克服したことなどをありのままの自分で話をしているから。
腹は、一番踏み込んでいる深さにあるからそういうニュアンスになるんですね。
言葉の鮮度を保つには初心を忘れない
言葉に慣れてくるとその言葉がだれてしまうので、言葉にも「鮮度」があるということは覚えておきましょう。
最初は腹のポジションで話ができていたことが、いつの間にかセリフ化されてしまい、頭のポジションになり刺さらなくなったりします。
そこで大事になってくるのは、初心に立ち返る仕組みを作ることです。
「なぜ話すのか?」に立ち返り、毎日が初日と考えます。
①なぜ話すのかを考えるには、言葉を発する理由を言語化するところからです。
自分の言葉でどんな悩みが解決できるのか、相手にどんなメリットや利益があるのか、またはどんなプラスの感情を得られるのかを考えます。
②それらの情報を自分に徹底的にインプットします。
③さらに自分の経験や体験と紐づけることで発生と発想が一致するので、④最後は自分の言葉で話します。
①を土台とし、②~④を実践していきます。
言葉がだれてきたなと感じたら、①から見直していきましょう。
書く習慣をつける
書くことで考えが整理される
次は、書くことで自分の中にある漠然とした思いを言葉に変換してみます。
書くことが大事な理由は、書けないと話せないからです。
書くことで頭の中が整理されて、瞬時にふさわしい言葉を選ぶことができますよ。
1.適切な語彙力が増える。
文章を書く時に自分の中ではまだ使ってない言葉を考えて、調べてそれを利用するから
2.言葉がストックされる。
自分の過去のエピソードを書く練習をしていくと、エピソードと紐付いた言葉が無意識のうちに使えるようになる。
3.深く考えられるようになる
書くことで物事をちゃんと考えられるようになるので、何か問題が起きた時に根本原因は何かという問いを自分の中で考えられるようになる
4.振り返りの習慣ができるので、無意識のうちにPDCAを回し始める
5.自分の考えや感情が自分から切り離されるので、客観的に見ることができ、冷静になる。
書き方(初級編)
実際にどうやって書いていけばいいのかは、こちらを参考にしていきます。
コンテンツ(体験)→気づき→行動
コンテンツ | 生活の中で自分が経験したことすべて |
気づき | コンテンツを通して自分の中で新しく生まれた気持ち |
行動 | 気づきを踏まえて、コンテンツから学んだことを自分にどう役立てていくか |
書くことが難しいなと思ったら、最初から100点を目指さなくてもいいので、まずは箇条書きでも書いていきます。
コンテンツは深く考えずに、過去の黒歴史や失敗、トラウマもあなたのコンテンツになりますよ。
書き方(上級編)
上級編では、ストーリー性や根拠を加え、相手にとっての価値を意識するようにします。
コンテンツ→気づき→自分のストーリー→根拠→展開
コンテンツと気づきは初級編と同じです。
自分のストーリー | 過去の体験や経験談 |
根拠 | 一般的なロジックや知識、セオリーのこと。話に説得力がうまれる |
展開 | 相手にメリットのある情報を交えて、感じたことを書く |
自分のストーリーが入るだけで、話に説得感が出て、聞く人を惹きつけることが分かります。
即効性を求めず、少しずつ積み重ねて練習をすることが大事です。
聞く力を磨く
聞くときは「今に集中」
聞く力は、相手を喜ばせるスキルです。
話すばかりだと相手からの信頼も薄れるので、聞くことは大切です。
相手の話を聞くときは自分を消して、聞くことに徹してください。
そして、相手が聞いてほしいなと思うことを訊くことがポイントです。
相手に訊くためには、「今に集中する」ことがすべてです。
相手の話の途中で、自分が言いたいなというセリフが浮かんだら、それは気が散っている証拠。
相手の話を聞かずに意識がとんでいたら今に意識を戻す、これの繰り返しで「今」に集中していきます。
良い質問で相手を喜ばせる
画像出典:Pinterest
聞き方にもポイントがあります。
「目を見て、うなずく、反応する」です。
相手へのリアクションは、思いやりです。
目を見て話すのが苦手だと感じたら、まずは眉間の上あたりをみるようにします。
家族間で練習してみるといいですね。
相手への質問については、「普通よりいいところ」「こだわり」「小さな変化」に気をつけてみます。
これもトレーニングでうまくなりますよ。
おすすめのトレーニングは、会話の中で自分は質問しかできないと課すこと。
小さな努力やこだわりでも、人に聞かれることで嬉しくなるから、どんどん質問して相手に気持ちよく話してもらいましょう。
オープンマインドで声を掛ける習慣を作る
相手は、「認められた」「褒められた」「尊敬された」と感じると、嬉しくなります。
その言われたい気持ちを突いていきたいのに、心の殻をかぶった状態だと人を喜ばせるのは難しいですね。
殻を破るための習慣として、1日1回知らない人に声を掛けてみる習慣をつくります。
知らない人といっても、レストランの店員やレジ係の人など身近に接してくれる人がいいですね。
その人達に心からの「ありがとう」と言ってみます。
レストランなら、「美味しかったです」、お店なら「トイレはどこですか?」と、プラスアルファ付け加えて聞いてみるのもいいですね。
時には怪訝な顔をする人もいるけど、続けていると慣れてきます。
相手にイメージさせる
情景をイメージさせる
相手にイメージさせることで、同じ土俵に立って話ができるようになります。
そして、頭の中でイメージしてもらえることで、人の心の動きは変わってきます。
できるビジネスパーソンは、説明しているのではなく、イメージをさせていますよ。
ただし、イメージ力には個人差があるので、イメージする力が弱い人もいるということは心得ておくこと。
イメージさせることが出来ない人はよく、「すごいでしょ?」とアピールしたり、テンションで人を動かしてしまいます。
これは、意識が相手ではなく自分に向いている証拠なので注意が必要です
未来や変化を想像させる質問をする
相手にイメージさせるには、まずは相手に質問して、相手の頭のスイッチを入れるところからスタートです。
質問の順番としては
①プラスの未来を想像してもらう
②避けられる痛みを想像
③まだ知らないメリットを得られた未来
④まだ知らなかった痛みを想像する未来
ビジネスパーソンであれば、サービスを購入後に味わえる情景をイメージさせることができると、安心してもらえますね。
ストーリーを交えて相手に考える時間を与える
画像出典:Pinterest
さらにイメージさせる話し方としては、まずは見たままを言葉にしてその情景を自らの言葉で語り、聞き手がそれをイメージできるようにします。
簡単でいいので、見たままのものを「どこで→誰が→どうしている」という流れで考えるようにします。
ここに、ストーリーテリングの要素を加えると、より一層人を惹きつけますよ。
そのためには、質問して話すばかりだけでなく、相手が情景をイメージするための空白の時間を取ることが大切。
その時に注意したいのは 沈黙が長すぎたり相手をずっと見続けることはしないこと。
相手を支援する意識を持って接し続けることが大切です。
最後に
話上手な人は、自分らしく自然体で話していることが分かりました。
「なぜ話すのか」を自分の中で腑に落とし、発声と発想を一致させることで言葉に実感が宿ります。
言葉の鮮度を保つには、初心に立ち返り、「なぜ話すのか」を常に意識し続けることが大切。
そのためには、書く習慣をつけ、自分の思いや体験を整理してストックしていきましょう。
また、聞く力を磨き、相手の話の「今」に集中し、良い質問とリアクションで相手を喜ばせることも重要です。
▼話す・書く・聞く力を総合的につけていきたい人におすすめの一冊
営業時代に戦力外通告をされた経験がありながら、その後飛び込み営業でトップとなり、劇団四季の主役をも務められた著書の佐藤さんが、スキルとして身に付けることができる話し方のポイントをまとめた一冊です。
本記事は、こちらの本を参考にしていますので、佐藤さんの実体験も含めてもっと詳しく知りたいという人は、ぜひご一読ください!
コメント